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2021年9月16日

DDS(Direct Digital Synthesizer)をケース収納

周波数カウンターを製作し、以前に真空管受信機の調整に使用していたDDS(Direct Digital Synthesizer)方式の信号発生器があったのを思い出し、引っ張り出してきました。
15年以上前に、ウエーブ電子というところでキット販売されていたWH-002A-1というDDSで、バラック状態で使用していました。

今回これをケースに収納し、動作チェックを行いました。

WH-002A.JPG
DDSの心臓部には、アナログデバイゼスのAD9851を使用しています。

AD9851.JPG
このデバイスは、内部に基準クロックを6逓倍する機能があり、外部クロックに30MHzを使用するとサンプリングレートが180MHzとなり、ナイキスト周波数以下(<90MHz)の正弦波を発生することができます。
本ユニットでは1Hzから50MHzまで、1Hzの分解能で出力できます。

1.ケース加工と実装

ケースは周波数カウンターに使用した、タカチのSY-150Gを使用します。
パネルのレイアウトを作図し、ラベルシールに印刷したものをパネルに張り付け、穴あけ加工しました。

パネル穴あけ.jpg
穴あけ加工が終わり、フィルムラベルシールにレタリング印刷しパネル部品を実装しました。

フロントパネル.jpg
ケース内部にDDS基板を実装し、内部配線を行いました。

内部.jpg
フロント実装.JPG
リアパネル実装.JPG
下が前回紹介した周波数カウンターで、上が今回ケースに収納したDDSユニットです。

DDS_COUNTER.jpg

2.調整

前回紹介した周波数カウンターを利用し、DDSユニットの基準発振器(TCXO、30MHz)を調整しました。
DDSの出力周波数を、10.000,000MHzに設定しカウンターの読みが10.000,000MHzに近くなるようにTCXOを調整しました。

TCXO_Adj.jpg

3.特性

■波形観測
出力周波数を、1、10、25、50MHzとしたときの出力波形です。

Wave_Form.jpg
D/A出力にアンチエイリアシングフィルタを挿入していませんので、このような波形になってしまいます。
50MHz<カットオフ周波数<90MHzとなるLPFを挿入すると、きれいな正弦波となりますので心配していません。

周波数が高くなると振幅が低下しているのが気になります。50MHzでは約3dB低下しています。

■スペクトラム観測
25MHzの出力信号を200kHzスパンで観察した近傍スプリアスの様子です。

200kHz_span.jpg
48kHz間隔で微弱なスプリアスが観測されます。DDSでは48kHzの信号を使用していないと思いますので、制御に使用しているPICマイコンからの制御信号タイミングまたは7セグ制御信号ではないかと想像しています。

位相雑音が通常の発振器に比べ妙に少ない、と言うか無いに等しいので、100kHzスパン、RBWを10Hzで観測してみました。

10kHz_offset.jpg
10kHzオフセットで-102dBc/Hzとなっており、スペアナの雑音を観測しているようです。DDSなので発振器と違い、側帯波雑音は発生しないようですね。

DC~2GHzのスプリアスを観測しました。

10MHz_sprious.jpg
50MHz_sprious.jpg
2GHzまでスプリアスが満載ですが、これがDDSというか、デジタル信号処理の特長です。
出力にアンチエイリアシングフィルタが入っていませんので、デバイス(D/A)の能力(正確には、D/Aコンバータ出力のsin(x)/xロールオフ特性により決定される)までエイリアスが現れます。
エイリアスの様子です。

Nyquist.JPG
この特徴を生かし、BPFを用意することで高い周波数の信号発生器として利用することも可能です。

4.その他

本ユニットは出力インピーダンスが50Ωとなっていません。100とか200Ωになっているようです。
これを50Ωに変更し、各種フィルターを準備しようかと思っています。