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2021年7月14日

8592AのTG化 -実験用構成の決定-

8592AのAバンド(0-2.9GHz)用のトラッキングジェネレータの構成を考えました。
バラックで組んで確認する、実験用構成です。

TGテスト構成.jpg
ローカルオシレータ
アナログデバイゼスのPLLシンセサイザIC:ADF4350の評価ボード(EVAL-ADF4350)が手元にありましたので、これで3.62GHzを生成します。 PCとUSB接続で、周波数、出力等様々な設定が可能です。

ローカルアンプ
パッシブミキサ(DBM)を駆動できるように、ローカル信号を増幅します。
使用デバイスは、ミニサーキットのYSF-382+です。
 周波数範囲 : 3.3~3.8GHz
 Gain    : 14.5dB(typ) at 3.6GHz
 P1dB    : 20dBm(typ) at 3.6GHz

ミキサ
ミニサーキットのダブルバランスドミキサ、MCA1-60+です。
 Lo/RF   : 1600~6000MHz (8000MHzまで使用可)
 IF     : DC~2000MHz
 変換損失  : 6dB前後
 Lo入力   : 7dBm
IF帯域が2GHzまでとなっているので、2GHz以上の帯域で変換損失が大きくなることが予想される。

IFアンプ
ミニサーキットのGALI-S66+を使用。
 周波数範囲 : DC~3GHz
 利得    : 16.4dB(typ) at 3GHz
 P1dB    : 3.3dBm(typ) at 2GHz

Equalizer
DBMのIF帯域が2.9GHzまで伸びていないので、振幅補正(等化)が必要となった場合に挿入する。
スペアナでの補正も可能なので、不要かもしれない。

実験用構成を決定後、ミニサーキットにデバイスを発注しました。

2021年7月13日

8592AのTG化 -1st Local/1st IF 周波数調査-

HPのスペアナ、8592Aに外付けのトラッキングジェネレータを構成するうえで、フロントパネルに出力されている1st Localの周波数を測定し、スペアナ内部の1st IF周波数を調べる必要があります。

8592Aの諸元を調べると、測定範囲の50kHz~24.05GHzは5つのバンドに分かれています。
便宜上5つのバンドをAからEバンドとします。
・A : 0-2.9GHz
・B : 2.77-6.17GHz
・C : 6.0-12.8GHz
・D : 12.4-19.4GHz
・E : 17.05-24.05GHz
となっています。
1st Local 周波数範囲は、3.0-6.6GHzとなっています。

スペアナの構成がわかれば、トラッキングジェネレータの構成を決定できます。
スペアナの入力段の概略構成は下図のようになっています。

スペアナ構成.jpg

RF入力された信号は、1stローカル信号と混合され、1st IF周波数に変換されます。
8592Aでは、アッパーローカル周波数(fLO)となっています。
したがって、1st IF周波数:fIFは、
  fIF = fLo - fRF
となります。
トラッキングジェネレータは、掃引されるスペアナの測定周波数と同じ周波数の信号を出力する必要があります。
測定周波数(RF)に対する1stローカル周波数(fIF)がわかれば、1st IF周波数(fIF)を算定できます。

トラッキングジェネレータの概略構成を下図に示します。
TG構成.jpg
スペアナのIF周波数と等しい周波数のローカル信号と、スペアナから供給される1stローカル信号を混合することによって、スペアナの測定周波数(fRF)と等しいTG出力信号を得ることができます。

892AのAバンドの測定周波数と1stローカル周波数の関係を測定してみました。
測定方法は、8592Aのセンター周波数を被測定周波数とし、ゼロスパンとすることで1st rローカル周波数を固定し、別のスペアナ(R3265A)で1stローカル信号を観測しました。
測定結果を下図に示します。
1st_Local_Band_A.jpg
測定結果から、1st IF周波数は3.62GHz近辺であることがわかりました。
ここで正確な周波数は必要ではありません。スペアナの2nd/3rdローカル信号のドリフトがありますので、後ほど細かい周波数調整が必要になります。
スペアナの基準信号(10MHz)を使用し、同期したローカル信号を生成する必要があるかもしれません。

同図にローカル信号振幅も併せて示していますが、帯域内で振幅が最大6dB変動していることがわかります。
これはそのままTG出力変動として現れます。これは補正する方法があるのでここでは気にしません。

他のバンド(B-E)も併せて調査しました。
B-Eバンドの1st IF周波数はすべて320MHz近辺でした。
Cバンドでは1stローカル信号を2逓倍、Dバンドでは3逓倍、Eバンドでは4逓倍されている様子でした。

次回はトラッキングジェネレータの構成(実験用)について考えてみます。

2021年7月12日

久しぶりのブログ再開

10年以上ブログの更新をしていませんでした。

古い真空管受信機のレストアもほとんどやっていませんでした。

最近何気なくYahooオークションを眺めていて、スペクトラムアナライザを落札してしまいました。
8592A_1.jpg
30年以上前によく目にしていた、HPの8590Aシリーズのスペクトラムアナライザで、測定周波数範囲が50kHz~22GHzである『8592A』です。
8592A_2.jpg
オークションでは動作保証のない現状品でしたので、動作確認を行いました。

8592A_3.jpg RF入力の左に、CAL出力(299.9MHz -20dBm)、100MHz COMB OUT、1st LO OUTPUTが出力されています。
今回はコムジェネレータ出力で測定範囲である22GHzまで表示できるのか確認しました。
8592A_4.jpg 8592A_5.jpg
左の画像は、10~11GHzの帯域でのコムジェネレータ出力、右の画像は、21~22GHz帯域でのコムジェネレータ出力を確認したものです。
20GHz帯でレベルが低下しているのは、コムジェネレータの出力が低下しているものと思われます。

一つ問題点がありました。
内蔵アッテネータの20dBと30dBに動作不良がありました。アッテネータは内部でメカニカルに切り替えているようですが、接点不良があるような状況です。
このレンジ(ATT)は使用しないようにします。

1st LO出力がフロントパネルにあるのを見て、ある野望が浮かんできました。
『トラッキングジェネレータ(TG)が作れそう!!』というものです。

TG化のための予備実験を含め、順次紹介していきます。